呟き【詩集】
たとえばそれが罠だとしても
世の中には汚い物が多すぎる
赤黒い染みをもった人間が沢山いて
僕のいるこの場所だけが白くて安全
だけど時々、闇の様な目をした君が手招きするんだ
『とおくへいこうよ』
ここから出たら
もう白い世界には戻れないのに
空も地も風すら赤黒い…そんな場所に
幸せなんて見つけられるのか
『見つかるよ。ふたりなら』
希望。
それすら、赤黒い染みの中。