旦那様はヤンキーくん
「…お前、俺のこと好きなんだろ?」
抱きしめたまま、耳元で俺は言った。
クールぶって
ちょっと意地悪っぽく言ったけど…
抱きしめたのは赤い顔を隠すため…。
「…え?!えっと……//
………うん、そうだよ…?
てか、分かってんじゃん…」
彩乃が小さい声でごにょごにょ言う。
「…じゃあ、俺と付き合う?」
「………へ?」
俺の言葉になぜか彩乃が聞き返してくる。
「…ごめん。言い直させて?
彩乃、俺も好きだから…
俺と付き合って…?」
“好き”
そう言うのに
こんなにドキドキしたのは
生まれて初めてだった――…