らぶりぃBOY
「ありすに拒否権はない。
足、まだ痛いし〜」
『うっ…』
絶対に、もぉ痛くないはずなのに…
しかも、痛いのと彼女は全く関係ないでしょ!
「あ〜痛い。
絶対青あざになるなぁ、コレは。」
『はぁ?!』
そんなことを言われたら…
『好きな人が出来るまでだからねッ!』
訳の分からないまま、契約は交わされてしまった。
「決まり!
じゃ、携帯。」
頬を膨らませてそれを差し出すと、慣れた手付きで番号を登録し始めた。
「ったく…
誰かさんがだだこねたせいで、遅くなったじゃん。」
って、あれ?
『今何時?!』
王子の細い手首についた高そうな時計を覗き込んだ。
『やばいーーー!
また明日ね!!』
私は鞄と携帯を掴むと、全力で走り出した。
バイトがぁーーーー
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