19歳の花嫁


「おばあ…ちゃん……?」


「……ん…どぅしたんだい…?」


「どぅしたんだい?じゃないよ!
大丈夫?」


「ずっと寝てたような…」


「か…帰ろっ!?ねっ!?」


「……?」


それから家に帰ってお母さんには話したけど…

信じてくれない。

おばあちゃんは何も覚えていなくって…

私はもどかしさだけが募った。


「本当に…本当なんだよっ!?」


「はいはい、分かったからね。
きっと疲れてるのよ。
寝なさい。ね?」


「……」


大人っていつもそう。


勝手に決めつけるんだから。

肝心のおばあちゃんは覚えてないし…


「……分かったよ」


今、よく考えれば…


私の性格がこんなにも悪くなったのは…


この日からなのかもしれない。

< 5 / 7 >

この作品をシェア

pagetop