学園(序)
酒屋『梵天』の中には一般的なお酒から、希少なお酒まで置いている。
商店街の店が潰れていく中、ここはデパートには売ってない酒が置いてあり、酒好きに人気があるので古くから続いている。
「お吟ちゃんやん、お酒買いにきたんか?」
酒屋で働いている看板娘であり、一人娘の梓さんがいる。
「『空』を二本」
財布の中身は足りるくらいの金額は備えてある。
「ええもん買ってくれるのはええんやけど、未成年やねんから、成人連れてこな売られへんで」
最近は、規制が厳しくなる一方だから、仕方ないといえば仕方ない。
吟ネエの体がプルプルと震え始めている。
まずい、非常にまずい。
我慢が嫌いな吟ネエが、おあずけを食らう事数回。
良くもったほうだ。
「これ以上、体の乾きは我慢できないアル!」
「わあ!ちょっと、待て待て待て!」
どこかへ走り出しそうな吟ネエの体を羽交い絞めにしているが、このままどこかへ運ばれそうである。
「梓さん!今回だけ特別で頼むよ!このままじゃ吟ネエが暴走しちまう!」
「えー、こっちも商売かかってるんやけどなあ」
「近所のよしみじゃないか!」
火事場のくそ力か、俺の腕から離れてしまいそうだ。
「丞はお吟ちゃんのこと大切やねんな」
「当たり前だろ!っつうか、いいよな!?いいんだよな!?」
「売ったるけど、周りの人には内緒やで?」
「やっぱ、梓さんは一味違うぜ!」
そして、俺は鎮静剤となる『空』を手に入れることが出来た。
商店街の店が潰れていく中、ここはデパートには売ってない酒が置いてあり、酒好きに人気があるので古くから続いている。
「お吟ちゃんやん、お酒買いにきたんか?」
酒屋で働いている看板娘であり、一人娘の梓さんがいる。
「『空』を二本」
財布の中身は足りるくらいの金額は備えてある。
「ええもん買ってくれるのはええんやけど、未成年やねんから、成人連れてこな売られへんで」
最近は、規制が厳しくなる一方だから、仕方ないといえば仕方ない。
吟ネエの体がプルプルと震え始めている。
まずい、非常にまずい。
我慢が嫌いな吟ネエが、おあずけを食らう事数回。
良くもったほうだ。
「これ以上、体の乾きは我慢できないアル!」
「わあ!ちょっと、待て待て待て!」
どこかへ走り出しそうな吟ネエの体を羽交い絞めにしているが、このままどこかへ運ばれそうである。
「梓さん!今回だけ特別で頼むよ!このままじゃ吟ネエが暴走しちまう!」
「えー、こっちも商売かかってるんやけどなあ」
「近所のよしみじゃないか!」
火事場のくそ力か、俺の腕から離れてしまいそうだ。
「丞はお吟ちゃんのこと大切やねんな」
「当たり前だろ!っつうか、いいよな!?いいんだよな!?」
「売ったるけど、周りの人には内緒やで?」
「やっぱ、梓さんは一味違うぜ!」
そして、俺は鎮静剤となる『空』を手に入れることが出来た。