学園(序)
叩かれたおかげで覚醒したのか、集中することが出来た。

今だけなら、授業内容の6割を他人に明かすことが出来るぜ。

とはいえ、授業が終わったのに聞きたくなるような奴はがり勉さんぐらいだろう。

「鼻で笑われるのがオチだな。」

今ので授業の終わりだ。

今日は掃除当番ではないので、拘束されることはない。

俺は部活もバイトもしていない、ダレた生活を送っている男である。

責任は自分で背負うことを課された自由という名の世界にいる。

退散しようか、どうするか。

家に帰っても、吟ネエはいねえだろうな。

ちなみに、吟ネエの家族と一緒に住んでいる。

親父とお袋は転勤続きで、地方を転々としている。

親に振り回されるのも嫌だろうと、吟ネエの家に居候させていただいているのだ。

お袋の妹の渚さんが優しいからこそ、可能になったんだけどな。

それより、考えよう。

龍先輩に会いに行くか、吟ネエを探すか。

「うーん」

昨日は茶道部に行ってお茶と菓子を頂いたから、今日はオカルト研究会にでも顔を出してみるか。

いないと思うけど、もしかするとっていうこともある。

そこで犯っていたりして。

「ありえる」

今日、邪魔してしまったからな、存分に楽しんでるかもしれない。
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