ありがとう
好きと憧れは違う


彼に対する感情は、憧れみたいなモノに決まってる


見てるだけでいい


それ以上は望まない


頭の中でもう1人の私が話しかけてきた


…彼と甘いことしたくない?


…出張だったら遊べるよ?


…旦那にはバレないよ?


そんな事を考えながらの仕事が終わり、降り続く雨の中、現場の前を通り駐車場へ向かう


変に思われたくなくてずっと下を向いて歩いた


車に乗り、気持ちをママに切り替える


さ、美那を迎えに行こう


ゆっくり安全運転をして保育園にお迎え


「ママ〜」


長靴を履いた美那が笑顔で駆け寄ってくる


「美那〜おかえり〜」






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