ラブ・スーパーノヴァ
倫は顔を背けた。

「そんなこと、聞いたところでどうなるっていうの・・・!?」

倫は自分達が血が繋がっていると知ったというのに、薫が何故そんなことを言うのかわからなかった。

所詮、二人に未来などないのだ。
今ここで倫が薫への想いを伝えて何になるのだと倫は思った。

薫が倫の顎を掴み、自分の方へ向ける。

「・・・俺は、たとえ血が繋がっていたとしても・・・もう引き返せないところまで来てるよ」

薫の瞳は倫への愛情が溢れ、まっすぐに倫を見つめていた。

倫はゾクリとして拳を握った。体が震える。

「君が九条周一郎の娘でも、君を諦めるつもりは無い」

倫は息を飲んだ。

二人がどんな関係であろうとも倫を愛しているいうことが全身で伝わってくる。

倫は涙を止めることができなかった。
顔を隠すように両腕を交差させた。

「・・・・・ッ!」

「君だって、そうだろう!?」

倫はぎゅっと目を瞑った。

涙がはらはらと流れる。
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