ラブ・スーパーノヴァ
「真相?・・・もしこのことが真実なら、あなたの立場だって大きく変ることになるのよ?そしたら・・・」
「それが何だって言うんだ。俺はあの家に全く未練なんかないよ。そんなことより、それが事実であれば君との血縁関係がずっと遠くなる。俺にはそっちの方が気がかりだね」
薫は迷いのない、まっずぐな眼差しで倫を見つめた。
それが事実なら、薫は倫の従兄弟の息子ということになる。当然血の繋がりは薄くなるのだが、倫にとっては薫が九条の直系でないことの方が大問題に感じた。
何百年と続いてきたであろう九条の家の長男だからこそ薫の伯父は政治家として活躍できているのだろうし、薫にしてみても、由緒ある家柄だからこそ良い学校へ通い、生まれてきてからずっと家督を継ぐ者として育てられてきているはずだった。
第一、自分が唯一周一郎の血を受け継ぐ者だということが信じられない。
薫に出会うまで、九条の家とはずっと無縁で生きてきたのだ。
倫の胸にざわざわと暗い影が押し寄せる。
それを確かめたところで何になるというのだろう。
もし本当だとして、何か変わるのだろうか。自分が九条の人間と認められ、あの家に住むとでも・・・?
倫はとんでもないと頭を振った。
(私の家はキヨちゃんと暮らしたあの家。私の家族はキヨちゃんだけだ・・・)
混乱する頭の中で、それだけがはっきりと冴えて見えた。
倫は薫の瞳を見つめた。
「・・・私、行かない。真実がどうであれ、私の家族はキヨちゃんだけだから・・・」
その言葉に薫が一瞬、倫を睨むように見据えた。
その迫力に倫はドキリとし、口を噤む。
「じゃあ、俺たちは?・・・俺たちのことは、どうするつもり?」
薫の瞳が激しく燃えていた。
倫は息を呑んだ。
「俺はもう君を諦めない。例え血が繋がってたってこの気持ちに変わりはない。でも君は違う。血の繋がりにこだわって踏み込んでこない。それなら俺たちの関係をはっきりさせて、君の前にあるバリケードを破るまでだ」
薫の激しい想いが溢れ出て、倫を飲み込んだ。
確かにその通りだった。倫は薫が自分の甥だと思うと、どうしても立ち止まって動けなくなる。
「それが何だって言うんだ。俺はあの家に全く未練なんかないよ。そんなことより、それが事実であれば君との血縁関係がずっと遠くなる。俺にはそっちの方が気がかりだね」
薫は迷いのない、まっずぐな眼差しで倫を見つめた。
それが事実なら、薫は倫の従兄弟の息子ということになる。当然血の繋がりは薄くなるのだが、倫にとっては薫が九条の直系でないことの方が大問題に感じた。
何百年と続いてきたであろう九条の家の長男だからこそ薫の伯父は政治家として活躍できているのだろうし、薫にしてみても、由緒ある家柄だからこそ良い学校へ通い、生まれてきてからずっと家督を継ぐ者として育てられてきているはずだった。
第一、自分が唯一周一郎の血を受け継ぐ者だということが信じられない。
薫に出会うまで、九条の家とはずっと無縁で生きてきたのだ。
倫の胸にざわざわと暗い影が押し寄せる。
それを確かめたところで何になるというのだろう。
もし本当だとして、何か変わるのだろうか。自分が九条の人間と認められ、あの家に住むとでも・・・?
倫はとんでもないと頭を振った。
(私の家はキヨちゃんと暮らしたあの家。私の家族はキヨちゃんだけだ・・・)
混乱する頭の中で、それだけがはっきりと冴えて見えた。
倫は薫の瞳を見つめた。
「・・・私、行かない。真実がどうであれ、私の家族はキヨちゃんだけだから・・・」
その言葉に薫が一瞬、倫を睨むように見据えた。
その迫力に倫はドキリとし、口を噤む。
「じゃあ、俺たちは?・・・俺たちのことは、どうするつもり?」
薫の瞳が激しく燃えていた。
倫は息を呑んだ。
「俺はもう君を諦めない。例え血が繋がってたってこの気持ちに変わりはない。でも君は違う。血の繋がりにこだわって踏み込んでこない。それなら俺たちの関係をはっきりさせて、君の前にあるバリケードを破るまでだ」
薫の激しい想いが溢れ出て、倫を飲み込んだ。
確かにその通りだった。倫は薫が自分の甥だと思うと、どうしても立ち止まって動けなくなる。