三日月<出会い>
入学して1ヶ月くらいした頃、学科全員で飲み会をしようという企画があがった。


《もっとみんなと仲よくなれるかもしれへんし、楽しそう。…りょーちゃんも行くかなぁ…》


そんな事を思いながら参加を決めた。


飲み会は金曜日で、金曜はBクラスがAクラスよりも1コマ授業が多かった。


「じゃぁとりあえず、七時にスタートにするからそれまでに現地集合で!」


幹事のBクラスの男が言った。


《かなり時間あるやん…やる事もないしどうしよう…みんなどうするんやろ…》


そう思って人の少なくなった教室で考えていた時、ドアが開いて副委員長が顔を出した。


「ちあきちゃん、羽山くんや青ちゃんらがダーツ行くって言ってるけどちあきちゃんも行ったら?」


そう言われた。

青ちゃんとは賑やかな男の子でちあきと同じ歳。何かと幹事的な役割の子で何度も話した事があった。


でも


《羽山?誰それ…?》


全然覚えのない名前だった。
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