恋はピンポンダッシュ!
しかし、いざ恋の夢から覚めて見れば、それらはただの雑音、喧騒である。夏季は、それらをすべて遮断する為に、目を閉じ、イヤホンを着け、音楽を鳴らした。
本当は、夏季はこんな恋のポエムなど、最初は書く気などなかった。それどころか、ポエムを書く趣味さえない。だが、通算、三度目の失恋を紛らわす為に、スイーツノート(夏季が今まで尋ねた、おいしいスイーツの店をメモ書きしたノート)を開いたその時、なぜか無性に書きたくなったのである。
軽く電車に揺られ、お気に入りの音楽を聞き、恋に疲れた夏季は、いつしか、うたた寝を始めていた。
「ああっ!いけない!」
夏季は、最寄り駅を寝過ごしてしまう所だった。電車が停止してドアが開くなり、慌てて電車から飛び出た。その時一瞬、自分の名前が呼ばれた気がした。
ガタンゴトンと、今まで乗っていた電車を見送りながら、夏季はつぶやいた。
「ふう…次は子藻礼美駅までいっちゃうからね。ぎりぎりセーフ!」
と、喜んだのも束の間、
「ああっ!いけない!」
と、また夏季は叫んだ。
本当は、夏季はこんな恋のポエムなど、最初は書く気などなかった。それどころか、ポエムを書く趣味さえない。だが、通算、三度目の失恋を紛らわす為に、スイーツノート(夏季が今まで尋ねた、おいしいスイーツの店をメモ書きしたノート)を開いたその時、なぜか無性に書きたくなったのである。
軽く電車に揺られ、お気に入りの音楽を聞き、恋に疲れた夏季は、いつしか、うたた寝を始めていた。
「ああっ!いけない!」
夏季は、最寄り駅を寝過ごしてしまう所だった。電車が停止してドアが開くなり、慌てて電車から飛び出た。その時一瞬、自分の名前が呼ばれた気がした。
ガタンゴトンと、今まで乗っていた電車を見送りながら、夏季はつぶやいた。
「ふう…次は子藻礼美駅までいっちゃうからね。ぎりぎりセーフ!」
と、喜んだのも束の間、
「ああっ!いけない!」
と、また夏季は叫んだ。