眠れない、キミの夜
あれ?



いつも決まった時間に部屋を出てリビングに行くと



リンさんはソファに座り コーヒーを飲みながら新聞を読んでいて 私に気付くと 優しい笑顔で おはようって言ってくれる



少なくとも これは私がココに来た時から変わらなかった事



でも 今日はリンさんがいない



何故か不安でたまらない



寂しい って思ってしまうんだ



ただの他人 家族ではない人なのにね



いつの間にか安心出来る存在に変わっていた



もう誰かがいなくなるのは 嫌なのに 



大袈裟だって 思うかもしれないけど 大切な人が周りからいなくなるのは 私の中の大切な気持ちまで 奪われたみたいで 辛くなる






【ゆっくりな世界】

[完]
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