流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
おばちゃんがお肉と野菜を持ってきてくれた。最初の1枚は、焼いて食べるということで、おばちゃんが手際よく人数分の肉を焼いてくれた。

「卵は足りなかったら言ってくださいね」

そう言って、焼きあがったお肉を、といた卵の入った器の中に入れていく。

『いただきまーす』

幸姫と亜姫の声がハモる。慣れない手つきながらも、頑張ってお箸で肉をつかむと、急いで口に持っていく。

「おいひぃー!」

幸姫が幸せそうな顔で肉を一生懸命食べる。亜姫もほっぺたを赤くしながら、お肉をほおばった。

「それじゃお醤油はここに置いておきますから。お肉とお野菜、足りなくなったら言うてくださいね」

すき焼きを2セット作り上げると、おばちゃんはにっこり笑って出ていく。気づくと、そばに瓶ビールが数本とお茶が数本それから焼酎と新しいコップが数個、氷と一緒に置いてあった。

「あのおばちゃん、できるね…」

感心したように玲子が言うと、希美がくすくすと笑った。

「さて!お肉お肉!ここのおいしいね」

そう言って鍋にお箸を突っ込んでいく。玲子もネギやエノキと一緒に、お肉を幸姫の取り皿に入れていく。

「これは…!」

おばちゃんが入れてくれたお肉を一口食べて、幸村が驚いたような顔をする。まるで反応がミスター○っ子を思い出させる。

「これはいったい何なんだ?」

幸村の反応を見て、佐助も自分の器に入っているお肉を食べてみる。

「うまい!なんだこのうまさは!今まで食べたことがないぞ…」

2人の反応を見て、玲子がくすくすと笑う。

「すき焼きっていう食べ物だよ」

なるほど、とうなづきながら、幸村はどんどんお肉を取って食べていく。佐助もそれに負けじとお肉を取る。

「…2人も野菜もちゃんと一緒に食べなきゃ」

希美が呆れたように言う。
鍋にはきれいに肉だけが無くなり、野菜がしなしなになりながら残っている。

「幸姫や亜姫ちゃんもちゃんと野菜食べてるのに」

玲子に言われて、幸村は苦笑いを浮かべる。

「すまぬ、ついうまくてな」

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