流れ星に願いを 〜戦国遊戯２〜
「あぁ…なるほどね」

幸村をその場に座らせて、幸姫はその膝の上のちょこんと座った。首を傾げながら、幸村は幸姫にお肉や野菜を食べさせる。

「なるほどねって…どういうこと？」

玲子が希美に聞くと、ふっと笑いながら希美が言った。

「ほら、亜姫ちゃん。お父さんにご飯食べさせてもらってるでしょ？あれみて、幸姫ちゃんもそれしてほしかったのよ」

「えぇ？」

まさか、と玲子は言ったものの、幸姫の嬉しそうな顔を見ていると、確かにそうなのかもしれないとも思った。

「幼稚園とかでもたまにあるのよね。誰か１人食べさせてあげると、ほかの子が自分も自分もって」

感心した様に希美を見る玲子に、くすくすと希美は笑った。

「なんかさ、こうしてみたらほんとにあの二人って親子に見えるよね」

「うん…そうだね」

そういう玲子の表情は、少しだけ曇っていた。

「どうしたの？玲ちゃん」

「ううん、なんでもない」

希美に聞かれて、玲子は首をふるふると振った。

「あの、聞いてもいいですか？」

正弘が玲子に声をかけてくる。
気がつくと、亜姫が幸姫のところにいて、一緒になって幸村と佐助がご飯を食べるのを阻止していた。
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