流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
「ダメよ、幸姫ちゃん」

「どうして?もう朝だよ?」

イライラが酷くなる。

「…れいちゃんが疲れて寝てても、幸姫ちゃんはおんなじことをする?」

聞かれて戸惑った。

「…しない」

遊んでほしくても、玲子がそんなふうに起きないときは、本当に疲れているのを知っているから。

「でも、あきちゃんは…」

「れいちゃんじゃないから、起こしてもいいのかな?」

優しく、諭すような希美の声に、幸姫は俯いた。

「だって…れいちゃんにあいたい」

目に少しだけ涙が浮かんだ。

昨日、玲子と離ればなれになってどれだけ寂しかったか。

このまま会えなくなったらどうしようか。


いろんな気持ちが、幸姫の中に生まれていた。

「…もう少しだけ、待てるかな?」

希美に聞かれて、幸姫は小さく頷くと、幸村にしがみついた。


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