流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
「幸姫ちゃんに、これをあげよう」

警察署を出たところで、亜姫をタクシーに乗せたところで正弘が幸姫に1つのネックレスを首にかけた。

「おじちゃん、ありがとう!」

にこっと笑う幸姫の頭を、正弘は優しく撫でた。

「幸姫ちゃんにきっと…役に立つと思う」


…?どういういみだろう?


よくわからない、と首を傾げていると、正弘は苦笑しながら幸姫の頭をぽんぽんと叩き、タクシーに乗り込んだ。

「それでは私はこれで」

そう言うと、正弘と亜姫を乗せたタクシーは、その場を去って行った。

「…それじゃ、私たちも帰ろうか」

玲子がそう言うと、希美がにこっと笑って大きな黒いバンをぱんぱんっと叩いた。

「それじゃみんなで、乗ってく?」

「わぁい!みんなでいっしょにかえるのー!」

幸姫はぱたぱたっと希美のところへ走っていく。

「ほらほら。れいちゃん早く荷物載せちゃって!」

急かされて、玲子は小さくため息をつくと、荷物を後ろに積み込んで車に乗り込んだ。

「明日からはまた仕事だし。早めに着けるよう飛ばしていくよー!」

希美の言葉に、玲子は「安全運転だからね!」と釘を刺した。
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