流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
運動の秋
目が覚めると、やわらかくて暖かい感触に気づいた。
おふとん。…おうち?
むくっと起き上がり、布団からするっと抜け出した。寝ている玲子と希美を起こさないように、そっと部屋を出ていく。
眠たい目をこすりながら、トイレから出てくると、そこには佐助の姿があった。
「どうしたの?」
小さく欠伸をしながら聞くと、佐助はハッとした表情で首を横に振った。
「いや、何でもない」
小さく苦笑いを浮かべながら、佐助がそう言うと、幸姫は首をかしげながらそのままリビングのソファへと座った。
「どうした?」
今度は佐助が幸姫に聞く。
「もうおきるじかんだから」
「…そうか」
佐助がそっと隣に座る。
「…幸姫には、父親はいないのか?」
佐助に聞かれて、幸姫は少し俯いた。
「いない。でも、れいちゃんがいるからへいき」
「父親に会いたいとは…思わないのか?」
聞かれて少しの間のあと、幸姫はふるふると首を横に振った。
「おとうさんにあいたい。でも…」
玲子のさみしそうな、辛そうな表情が今でも忘れられない。
聞いてはいけない、願ってはいけない。
今でもそう、幸姫の中では思っていた。
おふとん。…おうち?
むくっと起き上がり、布団からするっと抜け出した。寝ている玲子と希美を起こさないように、そっと部屋を出ていく。
眠たい目をこすりながら、トイレから出てくると、そこには佐助の姿があった。
「どうしたの?」
小さく欠伸をしながら聞くと、佐助はハッとした表情で首を横に振った。
「いや、何でもない」
小さく苦笑いを浮かべながら、佐助がそう言うと、幸姫は首をかしげながらそのままリビングのソファへと座った。
「どうした?」
今度は佐助が幸姫に聞く。
「もうおきるじかんだから」
「…そうか」
佐助がそっと隣に座る。
「…幸姫には、父親はいないのか?」
佐助に聞かれて、幸姫は少し俯いた。
「いない。でも、れいちゃんがいるからへいき」
「父親に会いたいとは…思わないのか?」
聞かれて少しの間のあと、幸姫はふるふると首を横に振った。
「おとうさんにあいたい。でも…」
玲子のさみしそうな、辛そうな表情が今でも忘れられない。
聞いてはいけない、願ってはいけない。
今でもそう、幸姫の中では思っていた。