流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
「なんでゆきむらがいるの?」

「む?いや、幸姫の勉学に勤しむ姿を見ておきたくてな」

「??」

言っている意味がわからず首を傾げていると、笑いながら佐助が答えた。

「なんか言ってますけど、本当は、幸姫様が心配だったんですよ」

「さ、佐助!」

「本当のことじゃないっすか」

ニヤリと笑う佐助に、幸村は少し苦笑いを浮かべながら言った。

「…出かける際の幸姫の様子が少し気になったんだよ」

そう言うと、幸村は優しく頭を撫でてきた。

「…ぅっ…うわぁーん!」


ずっとさみしかった。
パパがいれば、れいちゃんをまってるあいだだってひとりじゃないもん。

だからうれしい。
だって、ゆきむらが来てくれたから。

れいちゃんがくるまでのあいだ、ひとりじゃないから。

いっしょにまってくれるひとがいるから。



…ゆきむらが、パパだったらいいのに…



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