流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
「…これだから嫌なのよ。男前っていうのは」

遠くから幸姫たちのいるテントを眺めながら、小さく希美はため息をついた。

「ねね!希美センセ!」

「はい?」

振り返ると、そこには数人の先生方の姿があった。

「な…なんでしょう?」

思わぬ人数に、希美は少したじろいだ。

「幸姫ちゃんと一緒にいるあの男の人!誰なんです?」

「へ?」

何となく、聞かれることは想像がついていたものの、そこまでストレートに聞かれるとは思っていなかったため、変な声が出た。

「すっごいカッコイイですよね!もしかして、幸姫ちゃんのお父さんなんですか!?」

「いや、その…」

違いますと言う前に、別の先生が割って入ってくる。

「でもでも、青柳さんって確か独身でしたよねー。ってことは、もしかして青柳さんの彼氏!?」

「あの…」

「羨ましい~!だってだって、さっきの借り物競走のとき、みた?もー、私、感動で泣きそうだったもん」

呆然とする希美をよそに、先生たちの会話はどんどん進んでいく。

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