流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
「もうなんていうの?私もああやって抱きしめられたい…」

「私もー!」

「はぁ!?」

先生方の発言に思わず希美は大きな声を出してしまった。慌てて口を塞ぐが時すでに遅し。

「先生だって、そう思うでしょー?ねぇ」

同意を求める先生に、別の先生がでも、と口を開く。

「私はどっちかっていうと、あの人と一緒にいる人の方がタイプだなぁ」

「へ?」

思わぬセリフに、希美は頭をぶつけたような衝撃を覚えた。

「え?一緒にいる人って?」

聞かれて指をさす先にいるのは、当然、佐助の姿だった。

「わ!ほんとだ!あの人もかっこいい!」

「ねぇねぇ!希美せんせ、紹介してよー!青柳さんとは同級生だったんでしょ?」

ひくひくと頬が痙攣を起こす。

「声かけてくればいいじゃないですか」

冷静になれ、と自分に言い聞かせつつ答えると、少し照れたように先生方は笑った。

「えー?だって…ねぇ」

「恥ずかしいじゃないですかぁ」


んなもん知るかー!


とは声に出して言えず。
希美は泣きたいのを我慢しながら、作り笑いで先生たちに詰め寄られるのを必死で回避していた。
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