流れ星に願いを 〜戦国遊戯2〜
お風呂からあがり、体をぱぱっと拭くと、幸姫はバタバタとリビングに戻っていった。置いてあったパジャマに着替えずに、リビングをバタバタと走り回っていると、玲子に叱られた。

「こら、幸姫!ちゃんとパジャマ着なくちゃダメでしょ」

玲子に言われて、幸姫ははぁいと返事をする。しぶしぶパジャマを持って、玲子の側にいき、着替えを手伝ってもらう。と、お風呂場の方から、幸村の玲子を呼ぶ声が聞こえてきた。

「一人でもお着替えできる?」

玲子に聞かれて、幸姫はうん、と首を立てにふる。

「えらいね!私は、ゆっきーが呼んでるから、ちょっといってくるね」

玲子は、幸姫の頭を軽く撫でると、立ち上がってパタパタとお風呂場へとむかった。

「これがここでー」

まるでパズル遊びのように、パジャマのボタンをプチプチとつけていく。

「できた!」

1つずつボタンが掛け違いになってしまってはいたが、幸姫の中ではきちんとボタンをつけられたので大満足だった。
ちょうど、玲子が幸村と一緒にリビングに戻ってきた。幸姫は自慢気に玲子にパジャマを見せた。

「れいちゃん、ひとりでおきがえできたー」

誉めて誉めてと、頭を差し出すと幸姫に、玲子は苦笑したがら、よくできましたと言って、頭を撫でてくれた。
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