流れ星に願いを 〜戦国遊戯２〜

「幸姫！」

聞き覚えのある声がした。と同時に、何かを殴るような音が聞こえた。


いまの…


恐る恐る目を開けてみる。
と、そこには心配そうな顔をした幸村の姿があった。

「大丈夫か！？」

目を大きく見開く幸姫。ホッと安心したと同時に体が震えだし、その場にへたりと座り込んだ。

「どうした！」

あわてて幸姫を抱きかかえる幸村に、大声を上げながら泣き出した。

「うわぁぁぁ！こわかったよぉ！」

ギュッと小さな手で幸村を抱きしめる幸姫に、幸村は安心したように小さく息を吐くと、幸姫の頭をゆっくりと優しく撫でた。

「もう大丈夫だ。怖い思いをさせたな」

幸村の言葉に、幸姫は何も言わず、ただただ肩を震わせながら幸村にしがみついていた。