minimum
「まあ‥別にないけど‥」
そう答えると留乃は
「‥お話したい‥」
と小さな声で言った。
そして聞こえていたにも関わらず
僕は聞こえないふりをして
留乃にもう一度聞き返した。
「ん?何?聞こえない‥」


無性にいじめたくなる。


留乃は少し声を大きくして
「お話したい‥!」
と、もう一度言った。


僕は留乃の頭を
くしゃくしゃと撫でると
病室に向かった。
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