minimum
留乃は
丸く大きな瞳で
僕をまじまじと見ていた。


「タカハシさん‥!」


留乃は
急に閃いたように
僕に言った。


「え‥」


急に大きな声で
呼ぶもんだから何だか
微妙な応答をしてしまった。


「留乃明日
先生とか看護婦さんたちと
お別れなんだって!
それでおうちにかえるんだって!」


「え、うん。」


「留乃のおうちは何処?」


何だか少し
答えづらかったのだが
「俺んちだよ。」


と答えると留乃は
「タカハシさんちが留乃のうち‥?」
と、目を真ん丸にして言った。


「まあ‥」


とりあえず‥ね。
< 128 / 130 >

この作品をシェア

pagetop