minimum
外にとびだしていった。
そして車に飛び乗り
飛ばしてここへ来た。


あの日の事は
脳が鮮明に覚えてる。
怖いくらいに感情も一緒に。
今日もあの日と同じ雨。


「片岡さーん、点滴変えますねー」


看護師が来て留乃の点滴を変える。
そんな光景を1日に1度としても
もう5回は見ている。
留乃の返事は無く点滴は変えられる。
看護師は黙って点滴を変えて
調整をしたら
「何かあったら呼んでくださいね。」
と僕に言って出ていく。


何かあったら‥
留乃はもう5日間も
目を覚まさない。


留乃はあの日
歩道橋の階段から落ちたらしく
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