月の雫 -君と歩む彼方への道-
かと思うと。


怪物の姿がじわじわと空間に溶けていき……

最後は薄れて、見えなくなってしまった。



――消えた?



(何だこれ)



怪物の消えた空間を呆然と見つめて、オレはぽかんと口を開けていた。



戦闘研修か?これ。


怪物を倒したからいいのか。


って、倒したんだろうか?今のは。



「……」


怪物の消えた空間をしばらくじっと見つめていたシルヴァイラは。

やがて、さっとフードを戻すと、くるりと背を向けて、すたすた歩き出した。


もう終わりらしい。
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