月の雫 -君と歩む彼方への道-
シルヴァイラのことを、あの男が理解できるか?
シルヴァイラを自己の欲のために手に入れて、支配しようとしてるあいつが……
「じいさん、それは、ちょっとマズ……」
「これは決定事項だ」
オレの言葉をさえぎって、断固とした口調でじいさんは言い放った。
茶色い深い瞳が、さぐるようにオレをじろりと見る。
(そんな……)
二の句が告げないでいるオレに、じいさんは指先で退席をうながした。
(ぼくはおまえなんかに……興味はないんだ)
シルにあんなことを言われようが。
そばにいるだけでよかった。
そばにいて、あいつの苦しみを少しでも癒してあげたかった。
シルヴァイラを自己の欲のために手に入れて、支配しようとしてるあいつが……
「じいさん、それは、ちょっとマズ……」
「これは決定事項だ」
オレの言葉をさえぎって、断固とした口調でじいさんは言い放った。
茶色い深い瞳が、さぐるようにオレをじろりと見る。
(そんな……)
二の句が告げないでいるオレに、じいさんは指先で退席をうながした。
(ぼくはおまえなんかに……興味はないんだ)
シルにあんなことを言われようが。
そばにいるだけでよかった。
そばにいて、あいつの苦しみを少しでも癒してあげたかった。