月の雫 -君と歩む彼方への道-
トカゲ野郎が長い首をめぐらせて、そのぱっくりと開いた赤い目がまっすぐオレの姿をとらえたように見えた。
(おい、一体どういうことだよ――)
トカゲ野郎は、キェェーと雄叫びをあげると、大きな羽をばっさばっさ言わせて、オレの方へ一直線に飛んで来るじゃないか。
瞳のない、赤い双眸には、完全なる敵意が宿っている。
おい……何だよ、この場外乱闘。
(笑いごとじゃなさそうだな)
「ルカ!手伝え!シールドを張る!」
オレの声に、ルカははじかれたように背筋を伸ばして、即シールドを張った。
普段へらへらしていても、さすが魔道士の卵、いざというときのフットワークは軽い。
ルカのシールドは結構強力だ。
こちらに座っている研修生全体に、即、カーテンのようにふわりとシールドがかかる。
「わ、何だ何だ」
「おい、こっちへ来るぞ」
突然飛び出してきた巨大な怪物に、あたりは騒然となっていた。
(おい、一体どういうことだよ――)
トカゲ野郎は、キェェーと雄叫びをあげると、大きな羽をばっさばっさ言わせて、オレの方へ一直線に飛んで来るじゃないか。
瞳のない、赤い双眸には、完全なる敵意が宿っている。
おい……何だよ、この場外乱闘。
(笑いごとじゃなさそうだな)
「ルカ!手伝え!シールドを張る!」
オレの声に、ルカははじかれたように背筋を伸ばして、即シールドを張った。
普段へらへらしていても、さすが魔道士の卵、いざというときのフットワークは軽い。
ルカのシールドは結構強力だ。
こちらに座っている研修生全体に、即、カーテンのようにふわりとシールドがかかる。
「わ、何だ何だ」
「おい、こっちへ来るぞ」
突然飛び出してきた巨大な怪物に、あたりは騒然となっていた。