月の雫 -君と歩む彼方への道-
「危ない、落ちてくるぞ!」

「戦闘エリアに落とせ!」


「重力!」

「シールド強化だ!」


口々に叫びながら。

皆で力を合わせて、化け物を何とか戦闘エリアにどさっと落とすことに成功する。



「ふぅ……」


(終わった……)


肩で荒い息を吐くと。

横でルカも、深々とため息をついていた。


「ルカ、ありがとな」

「お互いさまだ」


ルカはそばかすだらけの顔で、ニッと笑った。




ケー ケー


力ない声の元へ目をやると。

トカゲ野郎は、目を長い針に貫かれて、苦しげに地面をのたうち回っていた。
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