月の雫 -君と歩む彼方への道-
(いや、ハプニングでも、みんながどう対処するか見てるかもしれないな)
どんな顔して今の騒ぎ見てたんだ。
と、じいさんの席に目をやると、そこはもぬけのからだった。
(あれ?)
と思うと、研修生の一人が走ってきて、ルカに耳打ちした。
「ルカ、大僧正が呼んでる。
部屋へ来いだってさ。
なんか、知らせがあるらしい」
小走りに駆けていくルカのひょろっとした背中を見ながら。
オレの頭にこびりついて、ちっとも離れようとしなかった。
レイジュラの、意地の悪そうな、ゆがんだ笑みが。
どんな顔して今の騒ぎ見てたんだ。
と、じいさんの席に目をやると、そこはもぬけのからだった。
(あれ?)
と思うと、研修生の一人が走ってきて、ルカに耳打ちした。
「ルカ、大僧正が呼んでる。
部屋へ来いだってさ。
なんか、知らせがあるらしい」
小走りに駆けていくルカのひょろっとした背中を見ながら。
オレの頭にこびりついて、ちっとも離れようとしなかった。
レイジュラの、意地の悪そうな、ゆがんだ笑みが。