月の雫 -君と歩む彼方への道-
「いいのか?」
口の端をほんの少しつり上げて。
そいつ――シルヴァイラは冷たい笑みを浮かべた。
(何なんだこいつ)
その不思議な金色の瞳をじっと見ていると。
ふと母さんを思い出した。
髪がゆるやかな巻き毛で長いのが、どこか母さんに似てるからなのかもしれない。
顔はぜんぜん違うけど。
閉じ込めていた記憶。
幼い頃の、深い深い傷。
オレの父さんと母さんは、いつも喧嘩ばかりしていたっけ。
父さんが、酒ばっかり飲んで暴力を振るうから。
――酒さえ飲まなかったら、いい人なんだけど。
口の端をほんの少しつり上げて。
そいつ――シルヴァイラは冷たい笑みを浮かべた。
(何なんだこいつ)
その不思議な金色の瞳をじっと見ていると。
ふと母さんを思い出した。
髪がゆるやかな巻き毛で長いのが、どこか母さんに似てるからなのかもしれない。
顔はぜんぜん違うけど。
閉じ込めていた記憶。
幼い頃の、深い深い傷。
オレの父さんと母さんは、いつも喧嘩ばかりしていたっけ。
父さんが、酒ばっかり飲んで暴力を振るうから。
――酒さえ飲まなかったら、いい人なんだけど。