月の雫 -君と歩む彼方への道-
「そんな……」


オレの口から情けない声が漏れた。


「他の研修生にも悪影響がある。

研修所は国費で運営されておるからな。

効率をさまたげるものは残念ながら排除せざるをえない」

「じいさん……」

「もちろん、悪いようにはしないつもりだ。

わしが連れてきた以上、責任は持つ」

「そう…か。

それなら……」



(――?)



ふと奇妙な気配を感じて、横のシルヴァイラを見た。

金の目がきらきら光って、じっとじいさんを見据えている。



(おい……)



様子が変だ。


何らかの発射準備をしてる?
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