月の雫 -君と歩む彼方への道-
この声、誰だっけ。



ああ、新入りだ。



そうか、こいつ、人の心が読めるんだな――


それがこいつの力か――






パチン。


耳元で指を鳴らす音がして、オレは突然我に返った。



ふと気づけば、オレの目から涙がぽろぽろと流れてた。

オレは慌てて袖口で涙を拭く。



(おいおい)


一体どうしたんだ、オレは。
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