☆たったひとりのスーパースター☆
そんなことを考えて、疑い一つなく私に身を寄せて眠るフレンチブルドッグが、
何やら鼻をくんくん動かせて起き上がると、バナナを持ったやつがいた。


「何考えてんの、またエロい妄想?」

顔をあげてやつの顔を見て鼻で笑かして言った。

「Mステ出たらどうしようかなって」

フレンチブルドッグがソファーから降りて、私のすぐ横にやつが座る。

「お前、まだまだだな」

「なにが」

「俺はMステ出たらどうしようなんて考えてないんだよ」

食べかけのバナナを渡された。
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