☆たったひとりのスーパースター☆

「フゥーフーハーハーフゥー」

プリントアウトした私の歌詞を左手に、
右手に赤鉛筆でメロディーをハミングする和音さん。

「なるほどなるほど、うんうん」

「これいいね~」

「はいはい、あ、でもこの発音じゃないほうがいいな、言葉変えれる?」

「で、ん~ここちょっとイマイチ」

「よし分かった、えっとじゃあ」

絶賛とダメだしを容赦なく書き出しながら、
咀嚼するように歌詞を眺める彼には、
やっと会えた、と言った感覚だった。

やばい、プロがいる、どうしよう。
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