天使のような微笑で

第五小節目

　俺は控え室に戻ると携帯を開いた。

　隣でマネージャーが何か言っているが耳には入ってこない。

　完全に自分の世界に入り込んでしまっている。

　彼女のメールを確認した。

「そう言えばお仕事は何をしているんですか？教えたくないんなら良いけど・・・」
　
　と控えめに質問。

　携帯を持つ手に力が入る。

　正体、バラしてしまおう。

「今日の黒のコットンワンピに白のニットカーディガン。とても似合っていたよ。俺のために選んでくれた服だよね？それと、いつも頑張っている姿を見て元気もらってますって言葉すごく嬉しかった。俺に会いに来てくれて本当にありがとう。俺も緊張したよ」

　俺が言おうとしている事分かってくれるよね？

　送信！