俺と姫
「私は、前から気になってる人がいるの。この気持ちは好きって気持ち、たぶん。その人はこの2人の中の1人。過去とか関係なく。その人に抱きついていい?もし良亮だったら、『もう一度やり直そう』ってことで、陽向だったら、『今までは友達関係だったけど、これからは恋人としてよろしく』っていう意味ね。いい?」

「「はいっっっ!!」」

「いくよ。ギュッ!」

その瞬間、俺は動けなくなった。

仁美に抱きつかれたからだ。

俺はゆっくり仁美の方を向いて、抱きしめ返した。

仁美の顔は真っ赤。

しかも可愛いから、いちごみたい(笑)

「じゃあ、拓達のとこに戻るかっ!」

「あっ!待って!今日、若菜が拓に告るって言ってたから。」

「え゛っ!若菜も?!実は拓、若菜に告るために呼び出したんだけど。ってことは、両想いで、ハッピーエンド?」

「エンドじゃないけどね。」
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