俺と姫
俺が悪いんだ

仁美が別れたいって言うならしょうがねぇ

今までこらえてきた涙が一気に出てきた

姉貴の部屋で俺は1日中泣いてた



月曜日、俺は学校をサボった

仁美に逢いたくねぇ

ってか、逢えねぇよ

その夜、拓から電話が来た

「陽向、今日どーした?お前ぜってぇカゼじゃねぇだろ?仁美も休んでたし」

「俺等わかれた」

「はぁ?お前らあんなに仲良かったのに?俺と若菜の憧れ的存在だぞ?どーしたん?」

「俺がわりぃんだ。仁美以外の女とキスなんてするから」

「お前から他の女にキスするわけねぇだろ。お前はそんな奴じゃねぇって信じてる。少なくとも俺はな」

「実はな」

「あぁ」

「俺が告られて、断ろうとしたらキスされた」

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