ハンカチ落としましたよ
ばあちゃんの亡きあと1
妻の明るさが
失われたのは、
ばあちゃんが
亡くなってからだと思う。
タカシはそんな妻を
励ますべく
「ばあちゃんは
亡くなったけど、
おれたちに
いい思い出を残して
くれたと思うよ。
あまりそんなに
暗くしていると、
かえってばあちゃん
悲しむんじゃないか?」
と言った時
「そうね。」
とたった一言
返しただけの妻。
なにかそれから、
タカシの家は
少しずつ、少しずつ
右肩下がりに
なって行った
ようだった。
リストラの対象には
ならないものの、
給料も少しずつ
減給になり
子供達も大きくなって、
それぞれの
自己主張を
するようになる。
長男も中学3年生
(15歳)になって、
高校進学について
少しナイーブになっていて、
長女も小学6年生
すでに多感だ。
こんなときに限って
仕事が忙しくて
タカシは家庭のことは、
妻がすべて
仕切ってくれるという
タカをくくっていたが、
ある日
気が付いたら
妻がとても
疲れていることに
気が付いた。
今までの
出会いから
すべて妻が
主導権を握っていたし
それで
よかったはずなのに、
知らない間に
自分が
すべて預けっぱなし
だったのではないかと
思うようになった。
タカシはそこで
変に父親の責任を
保とうとしていた。
しかし、
それは
頑張れば
頑張るほど、
なんとなく
空回りしてしまう。
子供達とも
あれだけ
コミュニケーションを
取れていたのに、
今は
子供達が
なにを考えているのか
わからなく
なって来ている。
日々、1日1日の
時間が
なんとなく
足りていないような
そんな気がする。
失われたのは、
ばあちゃんが
亡くなってからだと思う。
タカシはそんな妻を
励ますべく
「ばあちゃんは
亡くなったけど、
おれたちに
いい思い出を残して
くれたと思うよ。
あまりそんなに
暗くしていると、
かえってばあちゃん
悲しむんじゃないか?」
と言った時
「そうね。」
とたった一言
返しただけの妻。
なにかそれから、
タカシの家は
少しずつ、少しずつ
右肩下がりに
なって行った
ようだった。
リストラの対象には
ならないものの、
給料も少しずつ
減給になり
子供達も大きくなって、
それぞれの
自己主張を
するようになる。
長男も中学3年生
(15歳)になって、
高校進学について
少しナイーブになっていて、
長女も小学6年生
すでに多感だ。
こんなときに限って
仕事が忙しくて
タカシは家庭のことは、
妻がすべて
仕切ってくれるという
タカをくくっていたが、
ある日
気が付いたら
妻がとても
疲れていることに
気が付いた。
今までの
出会いから
すべて妻が
主導権を握っていたし
それで
よかったはずなのに、
知らない間に
自分が
すべて預けっぱなし
だったのではないかと
思うようになった。
タカシはそこで
変に父親の責任を
保とうとしていた。
しかし、
それは
頑張れば
頑張るほど、
なんとなく
空回りしてしまう。
子供達とも
あれだけ
コミュニケーションを
取れていたのに、
今は
子供達が
なにを考えているのか
わからなく
なって来ている。
日々、1日1日の
時間が
なんとなく
足りていないような
そんな気がする。