ハンカチ落としましたよ

皆目見当が・・・1

タカシは公園で
少し考えることにした。

どう考えてみても
ばあちゃんが
亡くなってから
妻は変わってしまった。


確かに以前
ばあちゃんが
先見の明がある
という話しとか、

預言者だとか
いう話を聞いたし、

ばあちゃんに
かなり可愛がられた

という話を聞いたけど、

確かに
身内の死は悲しいけど、

ばあちゃんだから

仕方ないという
気持ちも
なきにしもあらずである。

よほど
ばあちゃんに
思い入れが
あったのだろうなあと
タカシは思っていた。


タカシはその時
時間が解決してくれるで
あろうと思っていて、
大したことでは
ないと考えていた。

仕事は収入も少し
減ってはいるが、

やりくりが
上手な妻の
ことだから、

なんとか
してくれるで
あろうと思っていた。

そこに、公園に
入ってきた
長女と次女が
タカシを見つけて
走ってきた。


「お父さん
ここにいたの?
探したよ~。」


「ん?
なにかあったのか?」

「いや、
家に帰ったら
お父さん
いないから、
お母さんに
聞いたら
知らないって
いうから・・・。」


「お父さんは
散歩に行って
くるって行ったよ。」


「へえ~?
お母さんは
どこへ
行ったんでしょうね
って言っていたよ。」

「あ~
返事はしたけど、
聞いてなかったんだな。
さ、帰ろうか。
お母さん
ご飯作ってただろ?」


「それが、
おばあちゃんと
話しをしてた。」




「え?」




「おばあちゃんと
何か話しをしてたよ。」


「そうか。
じゃ、家に帰ろうか。」


「うん。」


タカシは
娘たちと一緒に
家に向った。


タカシは妻の
挙動不審な行動を
危惧していた。





(仏壇買ってよかったのかな?)



と。
< 20 / 28 >

この作品をシェア

pagetop