甘甘恋愛白書
第01話
自称、狼高校
おじいちゃんが・・・
先月、亡くなった。
あたしは、お墓に手を合わせる。
・・・学校帰りの午後。
『おじいちゃん・・・遺言見たよ?』
初めて知った。
おじいちゃんの職業。
『こんなあたしでも・・・校長先生になれるの?』
おじいちゃんは、“私立千羽高校”の校長先生だった。
千羽高校の歴史は、長く・・・
大正時代からの高校で金持ちで賢い男子校で有名な学校。
だから・・・
きっと前代未聞;
でも、決めたんだ!
『浅倉 紗亜矢≪アサクラ サアヤ≫16歳!頑張ります!』
それが・・・
あたしの名前。
お母さんの紗南≪サナ≫の“紗”とお父さんの秋矢≪アキヤ≫の“矢”
そして、
おじいちゃんの亜門≪アモン≫の“亜”で組み合わせて“紗亜矢”
「紗亜矢!準備しなくていいのか?明日、千羽市(千羽高校がある所)に引越しするんだろ?・・・大変だな」
っと兄の龍≪リュウ≫が言う。
お兄ちゃんは、医者の卵である。
『するする!』
「お前、じいちゃんの遺言でも男子校の校長とか大丈夫か?」
『大丈夫だよ!』
「小中高と女子高なのに・・・」
・・・ぎくり;
「男の男も知らないのに・・・」
『いいの!大丈夫だし!』
「あっそ、何かあったら電話しろよ?」
『うん』
お兄ちゃんは、どちらかイケメンに入る。
良くモテるし・・・
医者の卵だし、、