唄を聞かせて
『こんな手紙を残してしまってごめん。

でも、これを書かないと俺はきっと後悔するから、だからこの茶番に少しだけ付き合って欲しい。

もう誰かに聞いたかな？俺はこのあとこの町を去ります。

たぶん、しばらくは戻ってこれないと思う。みきちゃんと一緒に卒業することも出来ない、と、そう思う。


みきちゃんのいない街で、俺は俺を続けていけるか心配です。ちゃんと生きていけるか心配です。

君の声が聞こえないところで、俺は何を希望にして生きていけばいいのだろう。何にすがって生きていけばいいのだろう。

誰もが俺を強い人だと言う中、みきちゃんだけが俺を見つけてくれた。本当は弱いのに、それを隠して生きる俺を。

こんなこと言うのは格好悪いって分かってるけど、言わせてください。

俺はみきちゃんがいないと、呼吸すらうまく出来ないんだ。



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