秘密のカンケイ
わたしを見つけた瞬間に手を振って、わたしの名前を呼んでいる。
うん、やっぱりこの人は変わらない。
ううん、前より綺麗になった。
これが恋愛の力だと思うと、わたしも好きな人と本気の恋愛をしてみたいって思う。
「さくらちゃん、久しぶりだね」
「はい…、奏さん」
もう会わないって決めてたのに。
先輩との仲を絶対に心から喜べないし、応援できないと思ったから。
でも、奏さんに会って、どうしても確かめたいことがあった。
そうすれば、自分の不確かな気持ちがはっきりできると思う。