秘密のカンケイ
「奏さん、奏さんと快斗先輩は上手くいってる?」
まさかこんなことを聞かれると思ってなかったんだろう。
奏さんの目がいつもより開かれていた。
でも奏さんはわたしを見て、さっき見た奏さんのお母さんと同じような天使の笑顔を見せた。
ただニコリと笑うだけなのに、その場の雰囲気を明るく白く、周りにいる人もつられて笑顔になるようなそんな包まれる笑顔。
「奏さん、わたし…好きな人ができそうなのに、快斗先輩のことがあったからか前に進めないの。奏さんの話聞いたら、進める気がするから…だからお願い!」
「そっか…好きな人か。よかった。わたしも快斗もさくらちゃんのことすごく気がかりだったの」
そうして奏さんは話してくれた。
快斗先輩と奏さんが付き合うようになった話を。
ちゃんとわたしを見て。