秘密のカンケイ

ビックリしたし、ショックだったし、悲しかったし、なにより裏切られた感が堪らなくて。


どうしてそんなことしてるのかも意味分からなくて、身体だけの付き合いをするような人じゃないって思ってたから。



でもね、でも…

人ってゲンキンなもんだよ。


諦めなくていいって思ったんだから。

彼女じゃないなら、まだわたしは好きでいていい。快斗を諦める必要ないんだって。

悲しいとかショックとか思ってたくせして希望がみえるとそんなこと忘れちゃってた。


結局は自分が一番なんだなって思った。




さくらちゃんが言ったじゃない?


快斗の部屋に色をもちこんだ人が快斗の好きな人だって。

今思えばさくらちゃんはわたしのことだと思ってそう言ってくれたんだろうって分かってるんだけど…



うん、そうなの。
あれね、わたしじゃないの。

わたしが主に使ってたんだけど、あれは快斗と同い年の幼なじみが快斗にあげたものなの。


まだ言ってなかったんだけど、わたしたちの親って昔から4人で固まってたの。

そのうちの2人がわたしの両親。

快斗のお母さんがそのうちの一人。

もう一人、晃くんって言う人がいてね、その娘ちゃんが快斗の誕生日にあのマグカップあげたの。


紛らわしくてごめんね。



だから、娘ちゃん琉瑠(ルル)っていうんだけど、琉瑠のことが好きなのかって思って一気にまた突き落とされた気分だったの。


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