秘密のカンケイ
ホントにもう、敵わない。
わたしだったら友だちになろうなんて言えない。
快斗先輩が好きになった人はとても素敵な人。
わたしも奏さんみたいな人になりたいって思った。
今なら心から言える。
「わたし、前に進めそうです」
奏さんが「よかった」って笑う。
「わたしも友だちになりたいです」
って言ったら、「ありがとう」って奏さんは涙ぐんだ。
心から上手くいってよかったと思える。
奏さんが幸せそうだから、快斗先輩も幸せなんだと思う。
こんな奏さんの笑顔を見せられたら心が繋がった相手と付き合いたいって思ってしまう。
わたしもこんな風に笑いたい。
笑い合いたい。
その相手は――――…
うん。
ハルだ。