秘密のカンケイ
この行動が憐れみというなら、そうかもしれない。
同情というなら、そうかもしれない。
同じ痛みを持ってるのに、一方はすがり付き、もう一方は自分から離れた。
それって心の負担が違うってことだと思う。
離れるのってツラいけど自分が決心したことだからある程度の覚悟が出来てるものなんだよね。
でも、離れられる方って突然だし予想だにもしなかったことだから覚悟もなにもない。だから、ツラいよ。
優斗が小さく見える。
わたしの腕の中で肩を震わせて泣く優斗が。
放っておけなかった。
それから頻繁に連絡をとるようになって、会う回数も増えて、優斗の傷は段々と癒えていった。
今では“そんなこともあったね”って笑って言えるようになった優斗を立派だと思う。