秘密のカンケイ
「家で待ってるよ…、俺は」
「…………ありがとう」
振り返れば、ツラいときに優斗は傍にいてくれた。
優斗の温もりは安心感と安らぎをもたらせてくれた。
そう考えると、優斗のおかげでここまで来れたんだなって思う。
優斗は―――…
1年間で変わったけど、わたしといてどうだったのかな?
新しい恋に向かってほしいって思ってたけど、あの部屋にわたしがいたら彼女もつれてこれないんじゃ…
これから彼に会おうとしてるのに考えるのは優斗のことばかり。
わたし、出てった方がいいのかな?
でも出ていきたくない。
あの部屋にいたい。
あの人がふと振り返って彼を見ていたわたしと目があった。
ドキってしたけど、それは目があって嬉しいとかそんな胸踊る理由なんかじゃなかった。
わたし―――…
「自分の気持ちと向き合ってきて」
そうわたしの肩に手を置く優斗はきっと気づいてる。
彼とわたしが目があってることに。
「うん…、決着つけるよ」
瞼を伏せて覚悟を決めた。