秘密のカンケイ

改めて人の温かさに触れられた。

優斗に抱き締められてる間、すごく安心できて不安定だった気持ちも落ちつくことが出来た。


あのまま寝てしまったのか目が覚めたら優斗のベッドで優斗に抱きしめられた状態で寝ていた。

ちゃんと優斗は着替えていてお風呂のにおいがした。


起きたばっかだと嬉しかったそのことも、だんだんと恥ずかしいことなんじゃないかって気づいてしまって、顔に熱がこもっていく。



でも結構な力で抑え込まれている体は動こうと思っても動かなくて時計を見たらまだ4時だったから仕方なくそのままにしておいた。

優斗はやっぱり温かくてあんまり寝てなかったのもあってすぐに意識を夢の中に落とすのもそう時間はかからなかった。



次に目が覚めたら優斗の姿はなくて、時計は9時を指していた。

その時間に驚いて勢いよく上体を起こした。

優斗がいたところを手で擦ってみてもそこは冷たくなっていた。


その瞬間に寂しいって思ってしまった。

どうしてこんな感情が生まれたのかわからない。


ダイニングのテーブルの上に置手紙があって、

なんだか嬉しい気持ちになったのもちょっと不思議だった。


だって、今までだってあったことなのに、これは日常では当たり前だったことなのに、嬉しいって感じたのが初めてだった。


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