秘密のカンケイ
キィィィィィィっていうブレーキ音とともに車の中が左右に大きく揺れた。


振動で体が振られたためシートベルトにしがみついた。




優斗が路肩にゆっくりと移動させて車を止める。




「大丈夫だったか」

「えっあっ…うん」



「今の…」

「わたしの気持ち」

「でもそんなそぶり…」

「気づいたの最近だし」

「…そっか」

「優斗」

「…ん?」


「今は好きじゃなくてもいいよ。絶対に好きにさせてみせるから」

そう優斗に向って笑った。


ここから。

ここからが始まり。


今からが戦い。


「だから、覚悟しておいてよね」


< 175 / 262 >

この作品をシェア

pagetop